簡単な歴史・解説
イギリス原産の牧羊犬の中でも、作業能力が高いといわれているのがボーダー・コリー。スカンジナビア半島から、バイキングたちによってスコットランドに持ち込まれた、トナカイ用の牧羊犬が祖先。この犬種が愛犬団体で公認されたのは随分遅く、1987年のFCIが最初である。牧羊犬としての忍耐力、機敏さ、疲れを知らぬスタミナなど、どれをとってもこの犬に勝る犬はいないといわれている。AKCでは近年まで未公認だったが、ショーで、ワーキングトライアルやオビデンストライアルなどが実施され、ボーダー・コリーの優秀さが見直され、晴れて公認犬種となった。“ボーダー”とは国境という意味で、イングランドから見るとスコットランドは辺境にあり、“辺境の牧羊犬”という意味。
特 徴
粘り強く、重労働にも耐える牧羊犬で、動作は敏捷。性格は大変従順で、鋭敏で注意深く、責任感が強い。神経質だが攻撃的ではない。均整のとれたスタイルと、完全なバランスの体型は優美さを感じさせる。頭蓋は程よく広く、ストップは明瞭。耳は高く位置し、立耳もしくは半立耳で、物音に敏感に反応する。眼は離れてつき、卵型。口吻は先細でやや鈍角。かみ合わせはシザース・パイドである。コートは2種類。直毛でかたくて厚く、長さが約7.5cmのものと、滑らかで長さが約2.5cmのものがある。
毛 色
ブラック&ホワイト・ホワイト&タン・グレー&ブラック・レッド&ホワイト
お手入れ
毎日ブラッシングを行う。脱毛期はコームで無駄毛をよく取り除いておかないと、皮膚病になる可能性があるので注意。
性 格
大変利口で忍耐力があり、作業は熱心に行う。訓練能力は優れており、すぐに覚え、主人に対する従順性をもっている。家庭犬としても向いている。
運 動
毎日十分に運動させること。またスピードを必要とする。散歩程度の歩く運動の場合は、できる限り長時間行う。
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