ウズラについて

ウズラは“キジ目 キジ科 ウズラ属”に分類されています。(カンムリウズラは“キジ目 ナンベイウズラ科”) もともとウズラは、江戸時代から日本で鳴き声を楽しむ愛玩鳥として飼育されるようになりました。そののちに、オスは精肉用・メスは採卵用と家畜化された鳥です。最近では可愛らしく飼育も難しくないため、ペットとしての人気も高まってきています。
ウズラは基本的に、繁殖目的以外でオス・メスを同居させると、オスがメスを追い掛けまわしたり、攻撃したりすることがあるので注意しましょう。オスは1羽、メスは1羽もしくは同姓同士の複数飼育が無難でしょう。(例外として、カンムリウズラはつがいでの飼育が可能です)
平均寿命は飼育下で7~8年といわれていますが、10年以上生きたという例もあります。逆に体質が弱かったり、病気などで長生きできない場合もあります。いずれにせよ、ウズラが幸せに天寿をすごせるように、飼い主さんは大切に育ててください。

飼育セットをそろえる

ウズラを迎える前に、育てるために必要なセットを用意し、用品ひとつひとつの用途を把握しておきましょう。

飼育セット

  • ケージ
  • 床材
  • チャボ用フード(またはハト用フードを砕いたもの)
  • ボレー粉
  • 野菜・果物
  • エサ用昆虫
  • 副食
  • エサ用昆虫
  • エサ入れ
  • 水入れ
  • 砂浴び容器
  • 焼き砂
  • 飼育本
  • ステージ・止まり木(カンムリウズラ)
  • ヒーター

どんなごはんをあげたらいいの?

ウズラには、一般的に配合フード以外にも、チャボ用フードやハト用フードを食べます。ハト用は、粒が大きいため、砕いてから与えます。ウズラはとっても散らかし屋さんなので、食べる量より多めの食事を用意しましょう。

MEMO

●お水
いつでも新鮮なものが飲めるようにしましょう。水は汚れが早いため、こまめに取り替えるようにしましょう。

●回数と時間
1日1~2回。散らかしてしまう分を考慮して、少し多めに用意しましょう。

●フードの種類
おうちに来るまで与えられていたものを聞き、はじめはそれを与えてあげるとよいでしょう。フードの種類を替えたい場合は、今まで与えていたものに、少しずつ新しい種類のものを混ぜ入れ、徐々に切り替えるようにしましょう。

1.配合フード
ウズラ専用のもの以外にも、チャボ用に配合されたフード、もしくはハト用のエサを食べやすく砕いたものを与えます。

2.野菜・果物など
ビタミン・ミネラル補給のため、小松菜・チンゲン菜などの野菜や、リンゴなどの果物を、補助食として与えましょう。生の野菜や果物は腐りやすいので、残って汚れた物は捨て、いつも新鮮なものを与えるようにしましょう。

3.エサ用昆虫
動物性たんぱく質を補給するために、ミルワームなどの生餌を与えましょう。ミルワームはアゴが強く、ウズラの胃壁を傷つける可能性があるので、頭をつぶしてから与えるとよいでしょう。

注意

それぞれの詳しいご質問は、お店スタッフにお気軽におたずねください。

ウズラの病気について

ウズラのように小さな動物は、飼い主さんが病気やケガに気が付いたときには、手遅れとなってしまうことがあります。それを防ぐためには、普段からの健康管理がとても大切です。毎日ウズラの様子を観察し、天候や与えた食事、食べた量などを日誌につけておくと、病気になったとき獣医さんが診察するのにとても役立つことでしょう。

MEMO

ウズラの下痢について(消化器系疾患)

便の状態は、体調不良を知らせる大きなポイントとなります。下痢といっても原因はさまざまですが、その中でも、何らかのストレスにより、抵抗力が低下することによって下痢を引き起こすことが非常に多くみられます。大きなストレスを与えたり、小さなストレスでも積み重なると、通常なら跳ね除けることができる細菌やウイルスに感染してしまい、思わぬ病気が発症してしまいます。そのほかにも、飼育環境の温度が低すぎるなどの問題で、お腹を壊してしまうこともあります。
はじめの [鉄則3] にもあるように、日ごろからペットにとってよりよい環境を整えることが、最も大切な予防となるのです。

MEMO

おうちでウズラが産んだ”卵”って食べていいの?

基本的に食用として販売されている採卵用のニワトリやウズラの卵は、それを人が食べても問題ないように、卵だけでなく、卵を産む鳥の健康状態・衛生管理などを、さまざまな面で調整されています。 しかし、ペットとしてご家庭で飼育されているニワトリやウズラの卵は、そういった調整がされていません。そのため、万が一ウズラ自身が感染症をもちあわせていた場合、ウズラが産んだ卵を食べることによって、人畜共通感染症※“トキソプラズマ”などの病気に感染してしまう危険性が無いとはいいきれないのです。このようなことを考慮し安全性を考えると、ペットとして飼育されているウズラの卵を食べることはおすすめできません。

トキソプラズマ症:眼疾患、流産、胎児の先天性障害など

内容
人・猫・豚などさまざまな動物に感染する人畜共通感染症です。人に感染してしまう経路として、感染した動物の便などの排泄物を触ったあと食べ物を口にしたり、感染した豚の生肉を食べることなどで感染するといわれます。成人が感染しても無症状なことが多く、妊娠中の母体に感染すると流産や胎児の先天性障害をひきおこす可能性があります。なお、眼疾患などの症状があらわれることもあります。

感染経路
主に経口感染(すでに感染した動物が排泄した糞便などに含まれるトキソプラズマ原虫を、何らかのかたちで口にすることにより感染)

予防方法
飼育ケージはいつも清潔にし、動物を触ったり、掃除をした後は必ず石鹸で手を洗いましょう。なお、ニワトリ・ウズラなどの、ペットとして飼育している鳥が産んだ卵をむやみに食べることはおすすめしません。
(動物が感染しているかどうかの判断は、検便によってわかります)

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