簡単な歴史・解説
ビーグルの名はフランス語で“小さい”という意味なだけあって、ハウンドグループの中では小さめな犬。中世のルネッサンス時代に、とくにイギリスのウェールズ地方やフランスで、猟犬として活躍していた。この時代のビーグルの大きさはまちまちであったが、その後、小型のハウンドとしては最高のウサギ猟犬として認められるようになった。最近の猟では、狩猟者個々が2~3頭のビーグルを連れ、ウサギやウズラ猟に使用しているが、中には、いまだに隊をつくっての猟に使われることもある。猟犬としてのビーグルの長い歴史を越え、現在では世界中の犬種の中でも、最もポピュラーな家庭犬の一種となっている。猟犬にしては鳴き声が優しく、愛情豊かでおとなしいことから、家庭犬としても人気が高い。ショー・ドッグ、あるいは猟犬に関わらず、アメリカン・ケンネル・クラブでは、ビーグルを体の大きさによって2つのグループに分けている。
特 徴
全体的に四角い感じの体型で、引き締まった筋肉をもつ。肩甲部はよく傾斜している。頭蓋は適度に長く、幅広いドーム状で、後頭部はわずかに丸みを帯びている。高い位置につく耳は垂れ下がっている。両眼は広く離れて位置し、穏やかな表情を示す。眼色はブラウンかヘーゼル。鼻筋はまっすぐで、口吻の先端は角ばり、鼻孔は大きく色はブラック。尾のつけ根は高く、華やかに上方にピンと立ち、わずかにカーブしているが、背中に背負ってはいない。輝きと光沢のあるコートは、平滑な短毛が密生している。
毛 色
ブラックタン&ホワイト・ホワイト&レモン色もある。
お手入れ
とくに目立つようなコートのお手入れは必要なし。グルーミングをする場合は、皮膚を手のひらや指を使って、頭部から尾にかけてマッサージする。入浴は、刺激の少ないシャンプーを使う。
性 格
おとなしく、愛情豊かで責任感も強い。番犬としても適している。とても人になつきやすく、愛情を要求するが、子供やほかの動物も受け入れる。徘徊するのを好み自分からいなくなったりすることがあるので、名札つきの首輪などをつけてきちんと管理しなければならない。猟犬としての鳴き声はやさしいほうだが、ひとりぼっちになると騒がしく鳴き声を出すので家庭で飼う場合は、しっかりとしつける。
運 動
ビーグルは歩き回るのが好きで、しばしば迷子になることがあるので、リードをつけるか、囲いの中で運動させる。
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