子猫をとりまくさまざまな病気
免疫とワクチンの話
子猫の病気には、感染したら命に関わる怖い伝染病もあります。これらの病気にかかる前に、ワクチン接種で子猫の体の中に抵抗力(抗体)をつけておくのがワクチンの目的です。
子猫は母猫から主に初乳を介して、母猫のもつ免疫を譲り受けます。これを移行抗体と呼び、この免疫が有効な期間はおよそ生後45~90日くらいまでで、徐々に効果がなくなります。一生続く免疫ではないため、この抗体効力の切れる時期が、病気に対する抵抗力が失われる大変危険な時期といえます。これを防ぐのが1回目のワクチン接種。
しかし、母猫譲りの免疫が少しでも残っていると、せっかくのワクチン接種も十分な効果が得られないので、より確実に免疫をつけるため、その後3~4週間置いた後、追加で1~2回の接種が必要なのです。
ワクチンによる免疫は約1年しか効果がないため、毎年継続してワクチン接種を受ける必要があります。詳しくはネコちゃんご成約のお店またはコジマ動物病院にご相談ください。
ワクチンが効かない"フィラリア"にも注意しましょう!
フィラリアは、心臓や肺動脈にそうめん状の寄生虫が宿る病気で、一度かかってしまうと治療の難しい恐ろしい病気です。
蚊を伝染媒体にしているため、蚊の発生時期に合わせた予防薬の投与が必要です。 血液検査で寄生の有無が確認できますので、はじめてフィラリア予防をはじめる場合は、動物病院で血液検査をしてください。地域によって差はありますが、通常5月~11月までの間、月に一度の予防薬投与をしっかり行えば予防できる病気です。投与する日は、カレンダーに印をつけるなどして忘れないようにしましょう。
ワクチン接種完了(2回目)前にしてはいけないこと
体を洗う
外出(散歩に行く)
病院へは必ずキャリーバッグに入れて行きましょう!
まだ適正な回数のワクチン接種を終了していない子猫にとって、はじめての外出となるのがワクチン接種の日です。鉄則3でも説明したように、病原菌を近づけないため、病院に行くときは抱っこして連れて行くのではなく、必ずキャリーバッグに入れるようにしましょう。
- MEMO
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消化器官の寄生虫・皮膚に寄生するもの
寄生虫には下記のようなものがあり、母猫のおなかの中やお乳を通じて感染する場合もあります。コジマでは専属病院獣医師の指示のもと、お店に来たときに駆虫薬を与えていますが、子猫はまだまだ未熟であるため、完全に排除することが難しく、おなかの調子が悪いなどの消化器の症状がある場合は、動物病院で繰り返し糞便検査をして、必要に応じた処置を受けてください。
また、成長による毛の抜け変わりや、栄養状態によっても変化しますが、強いかゆみや湿疹などの異常がある場合は、動物病院で必要に応じた処置を受けてください。
消化器官の寄生虫
●回虫 ●こう虫 ●鞭虫 ●条虫 ●フンセン虫 ●コクシジウム
皮膚に寄生する寄生虫
●ダニ類(耳ダニなど) ●カビ類 ●ノミ