寒いときに多くみられる病気について

2022/02/18

病院(システム使用)
コジマ橋本動物病院
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寒い日が続いていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今回は冬に多く見られるペットの疾患についてお話しさせていただきます。

【泌尿器系疾患】
暖かい時期に比べて飲水量が減る冬の時期は、尿路感染症・膀胱炎・尿路結石などの泌尿器疾患が多く見られます。
メスは尿道が短いため膀胱炎が多く、オスは尿道が長く細いため尿道に結石が詰まってしまい、排尿困難になりやすいと言われています。
尿が上手く排泄できないと、体内の老廃物が排泄されず、命の危険につながることもあります。

・トイレに行くのに尿の量が少ないまたは全く出ていない。
・排尿時に痛そうにしている(うなる・鳴くなど)
・尿に血が混じっている、または尿の色が赤っぽい。
以上の症状が見られた場合、すぐに動物病院へご相談ください。

対策としては、まずは水分補給をしっかりとしましょう。
いつでも新鮮な水が飲めるようにしておくことと、あまり自分から水を飲まない子にはウェットフードなどを利用して、水分の補給を行うようにすることが大切です。

また外でしか排泄をしない子の場合、外に出られない悪天候が続くと膀胱炎を引き起こし、結果として結石ができやすくなってしまうことがあります。
台風や雪の時にも、飼い主様がワンちゃんを外に連れ出さなくてはいけないのはとても大変です。
室内飼いの場合は、室内でも排泄が出来るようトイレトレーニングをしておくことをオススメします。


【カゼ】
冬は気温が低く乾燥しているので、ウイルスの活動が活発になります。
寒くなるとワンちゃん・ネコちゃんは免疫力が低下し、鼻や喉の粘膜が刺激を受けやすくなります。
これが影響して多く見られるのが「かぜ」です。

ワンちゃんのカゼは、頑固な咳が特徴で、くしゃみや鼻水、目ヤニなどが出ている場合は重症な場合が多いです。
また、ただのカゼだと放っておくと、重症化し命の危険に関わることがあるので、注意してください。
特に子犬に多くみられる症状なので、ペットショップやブリーダー等から連れ帰ったばかりの子犬が咳をしている場合はお早めに動物病院へご相談ください。

ネコちゃんのカゼは「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」と呼ばれます。
主な症状は、くしゃみ・鼻水・涙・目ヤニなどです。
猫カゼに気づかず、進行してしまうと目の充血や腫れ、鼻水(黄緑などといった膿状のもの)や鼻づまりを引き起こし、匂いが分からず食欲が下がり、命の危険に関わることもあります。
猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症は混合ワクチンで予防が出来ます。

対策としては、
・ワンちゃん、ネコちゃんが過ごす環境を清潔にすること。
・お部屋を暖かくすること(暖め過ぎ注意!)
・加湿器などを利用する。
・年に1回、混合ワクチンを受ける。
などがあげられます。

冬に多く見られる疾患として2つの病気をご説明いたしました。
寒い冬でもワンちゃん・ネコちゃんが快適に過ごせるよう、体調管理をしっかりとしていきましょう!