急性膵炎注意報!!

2019/10/11

病院(システム使用)
コジマ府中動物病院
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猛暑が和らぎ、涼しくなってきましたが体調いかがでしょうか。
季節の変わり目は、わんちゃんねこちゃんも、咳、下痢などの体調不良になりやすいのでご注意ください。

今回は最近で急増している「急性膵炎」という病気についてお話します。
「急性膵炎」はわんちゃんで起こりやすい病気です。

膵炎は膵臓という臓器で炎症が起こることです。
膵臓とは食べ物の消化液の分泌や血糖値をコントロールするなどの働きをしている臓器ですが、その膵臓において短期間で炎症が引き起こされるのが「急性膵炎」という病気です。

症状は、主に嘔吐、元気喪失、食欲低下などです。

主に血液検査などにより診断でき、治療方法は抗生剤、嘔吐抑制剤、抗炎症剤による治療や輸液療法になります。

原因は特定できないことが多いのですが、リスク因子についてはいくつか挙げられていますので、下記に記載します。

◎危険因子
・高脂肪食な食事
・犬種(ミニチュア・シュナウザー、ヨークシャー・テリア など)
・内分泌疾患(クッシング症候群、糖尿病、甲状腺機能低下症など)に罹っている
・その他(肥満、高トリグリセリド血症、炎症性腸疾患、薬剤など)

高リスク犬種を挙げていますが、他の犬種でも起こっているので油断はできません。
これまで私達の病院では、幸いにも「急性膵炎」に罹ったわんちゃんたちは皆元気になっていますが、炎症が全身臓器に波及すると、多臓器不全やショックなどの重篤な症状が引き起こされ、致死性になりうる怖い病気です。

もし似たような症状が出た場合は早めに受診してください。