ペットの肥満について。

2019/09/06

病院(システム使用)
コジマ橋本動物病院
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実は、現在飼われているペットの多くが、肥満であると言われています。
普通に生活をしているつもりなのに、動物病院に受診をしたらダイエットを勧められた…という方が非常に多いのです。
今回は、ペットの肥満についてお話しさせていただきます!

<肥満とは?>
まず、肥満とはどのような状態のことを言うのかというと、人間と同様に脂肪によって体重が増加していることを示します。
ワンちゃん・ネコちゃんの場合は、1歳ぐらいから体格の成長は止まるので、1歳時の体重が適性体重とされています。
その適正体重から15%以上体重が増加していると「肥満」であると言えます。

<ボディコンディションスコア>
獣医師が肥満や削痩の説明をする際に多く用いられるのが、このボディコンディションスコアです。
体型を1~5で数値化したもので、数字が大きくなるにつれて肥満度も上がります。
こちらと照らし合わせて、自分の家の子は1~5のどこに当てはまるかを確認・把握しておくと良いでしょう。
ちなみに、理想とされるボディコンディションスコアは「3」です。
同じ犬種や猫種でも、骨格や体格に差がありますので、「○○だから○kgが理想的」とは考えず、
その子に体格に合った体重を維持することが大切です。

<肥満の原因>
運動不足やカロリーの過剰摂取が原因とされています。
お散歩は充分に行けていますか?おやつを過剰にあげていませんか?
動物は食べたいものを自分で用意して食べることが出来ませんので、飼い主である私たち人間がしっかりとコントロールをする必要があります。

<肥満になることで高まるリスク>
人間と同じく、動物の肥満は健康な状態とは言えません。
四肢や腰に負担がかかり、呼吸器や循環器にも影響を及ぼします。
また、標準体型の子たちよりも全身麻酔へのリスクが高いので、手術が必要になった場合は注意が必要になります。

<肥満対策のためにしておくべきこと>
➀適正体重を把握しておくこと!
→適正体重を知っておくことで、1日に必要なごはんの量がわかります。
また避妊・去勢手術をすると、太りやすくなりますので、食事の量を減らしたり、カロリーを抑えた食餌に変えていただく必要があります。

②おやつは必要最低限に!
→あとひとくちだけ…とついついおやつをあげてしまう方、多いかと思いますが、控えましょう!
大型犬へのひとくちと、小型犬へのひとくちでは、体型への影響が大きく変わります。
ですので、小型犬におやつをあげる際は注意が必要です。
どうしてもご褒美をあげたい!という場合、食べることが大好きな子であれば、普段食べているごはんを一粒おやつとしてあげるだけで充分嬉しいはずです♪
工夫して、1日のおやつの量を減らしましょう☺

③運動をさせましょう!
特に牧羊犬や狩猟犬には多くの運動量が必要となります。
そうでない子でもある程度の運動は必要になりますので、お散歩に連れ出してあげるのも効果的です。
その子に見合った量の運動をさせてあげましょう♪

この➀~③を見直していただければ、体型の改善が充分に見込まれます♪

体重を急激に減らすことは大変危険です!
獣医師の指示のもと、正しく安全にダイエットを行いましょう☆