外耳炎のお話。

2019/07/18

病院(システム使用)
コジマ橋本動物病院
本文
梅雨が長引き、雨が続いていますが、お家のワンちゃん・ネコちゃんの体調はいかがでしょうか?
ペットを飼っていらっしゃる方の、この時期に多く見られるお悩みとして、
「夏になり気温が上がってから、耳がにおうようになった…。」
「耳を痒がるような様子や、気にするような仕草がよく見られる…。」などと
お耳に関してのお悩みが非常に増えてきています!!
今回は「外耳炎」についてお話しさせていただきます♪

<外耳炎とは?>
耳は「外耳」「内耳」「中耳」と3つに分けられ、そのうちの「外耳」に
炎症が起こっている状態の事を、外耳炎と言います。
(外耳とは、耳の穴から鼓膜までの間の事を言います!!)
ワンちゃんにもっとも多いと言われる病気のひとつです。

<どうしてワンちゃんは外耳炎になりやすい?>
ワンちゃんの外耳道は非常に独特な形をしており、鼓膜までの耳道が非常に細くなっています。
外耳道の真ん中で直角に曲がっており、通気性がとても悪いので、汚れや菌が繁殖しやすいのです!!
特に、レトリーバー系やコッカースパニエル系などの耳が垂れている犬種に多く見られます。
またブルドッグやパグなどの湿気に弱い犬種、柴犬などの皮膚が弱い子、耳介周囲の毛が密に生えている子なども外耳炎になりやすい傾向にあります。

原因としては、細菌や真菌などの繁殖・耳ダニなどの寄生虫・アレルギーやアトピーの影響・異物混入や腫瘍などが挙げられます。

<どんな症状?>
✔耳垢の量が増える
✔耳だれが出る
✔耳から悪臭がする
✔耳をかゆがる
✔頭を頻繁に振る
✔悪い方の耳を下にして、頭を傾げる
✔耳を触ると嫌がる・怒る  などの症状があります。
このような症状が見られたら、動物病院へ受診をしましょう!

<飼い主様に注意してほしいこと>
外耳炎を起こしている外耳道を綿棒などでこすってしまうと、耳道内を傷つけてしまったり、汚れを中に押し込んでしまったりと、悪化する可能性があります。
綿棒などで無理にお手入れはせず、動物病院で処置をしてもらいましょう!

治療内容は炎症の程度・どれぐらい耳垢があるのかで変わってきますが、
炎症や耳垢がひどい場合は外耳道の洗浄に加えて、内服薬や外用薬の使用が必要となることもあります。
お薬を飲ませる事や、薬を耳に塗るのは難しい…という方には、注射や長期で効く塗り薬などの他の治療法もございますのでご相談ください♪

今回は外耳炎についてお話しさせていただきました!
外耳炎になると痒みに加えて、時に痛みを伴いますので、ワンちゃんからするととてもつらい病気です。
これからますます気温が上がり、蒸れやすい時期が続きますので、注意深く見てあげてくださいね!
何かご不明な点、心配な点がございましたら、お気軽に当院へご相談ください♪