猫の異食について。
2019/05/11
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- コジマ橋本動物病院
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- 今回は ウールサッキングについてお話しさせていただきます!
ウールサッキングを知っていますか?
ウールサッキングとは、猫ちゃんが布や布で出来たものを食べてしまうという異食症の事を言います。
毛布やクッション、布団などのかじってしまい、さらに飲み込んでしまう事もあります。
具体的にどんなものとは決まっておらず、最初はチュッチュッと吸っていたものが、ガジガジとかじるようになり、飲み込んでしまう…というように進行していくようです。
飲み込んだものはウンチと共に出てくるか、吐いて出てくるかのいずれかになりますが、
もし、胃または腸に詰まった場合は、全身麻酔の手術で取り出す必要があります。
腸に詰まった状態で時間がたってしまうと、最悪の場合、死に至ります。
誤飲・誤食は早めの対処が非常に大切です!!
<原因>
原因はいまだハッキリとしていないのが現状ですが、いくつか考えられます!
・幼児期強制離乳をさせられている。
子猫時代に母猫から離れ、寂しい思いで育ってきた子に多く見られるようです。
そのような子猫は母猫の愛情不足で、母親に甘える、という行動を大きくなってもしてしまうために、布にしゃぶりついたりかみついたりして、食べてしまうということになるようです。
・フードがおいしくない。
猫は好き嫌いが多い動物です。食べている食餌が好みではなく、空腹によりウールサッキングをしているということも考えられます。
・飼い主の気を引こうとしている。
退屈で、おもしろくない、飼い主にかまって欲しい、という場合に、ウールサッキングをしていることもあるようです。
何かストレスを感じた時も、ウールサッキングが始まる原因になると言われています。
また、寄生虫がいたり、猫白血病ウイルスや、猫エイズなどに感染したりしていると、食べ物ではないものを食べてしまうことがあるようです。ほかには、猫の種類では、シャム猫や東洋系の猫や雑種の種類にウールサッキングが見られるために、遺伝的要素もあるのではないかと言われています。
・ストレスを感じている。
暮らしている環境が気に入らなかったり、嫌なものがあることでストレスが溜まり、ウールサッキングをしている場合もあります。
<対策>
ウールサッキングには残念ながら治療法はありません。
飼い主様が対策として出来ることをご紹介します♪
・布製品を置かないようにする。
・寝室(布団や毛布が置いてある部屋)には猫ちゃんを入れない。
・人間が見ていられない時間帯(外出時、就寝時など)はケージに入れておく。
・かまってあげる時間を増やし、猫ちゃんが甘えられる時間をつくる。
・ストレスの原因をつきとめ、とりのぞく。
・猫草を食べられるように猫のいる環境に置いておく。
・健康診断を受ける。
<フェリウェイのご紹介>
神経質な猫ちゃんの場合、ストレスのよる問題行動にはフェリウェイがおすすめです。
猫の頬から分泌されるフェロモンと似た成分で、猫ちゃんを落ち着かせ安心させる作用があります。(個体差があります。)
・拡散タイプ
リキッドを専用の拡散器にセットしていただき、コンセントにさしこむだけ♪
しばらくすると気体となって拡散されます!
猫ちゃんが一番過ごす部屋にひとつ設置しましょう!
1日あたり24時間の連続使用で1ヵ月前後持ちます♪
・スプレータイプ
猫ちゃんがよく過ごす空間や場所にスプレーするだけ♪
※猫ちゃんや人間に直接スプレーはしないでください。
いかがでしたか?
異物の誤食はワンちゃんの方が多いと思われがちですが、猫ちゃんの誤食に頭をかかえている飼い主様は意外と多いのです!
飲み込んでしまったと気づいたら早急に吐かせる必要がありますので、早目にお近くの動物病院へ
連れて行ってあげてくださいね。
何かご不明な点がございましたら、お気軽に当院へお問い合わせください☺