下部尿路疾患についてのお話

2019/02/27

病院(システム使用)
コジマ橋本動物病院
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今回は 下部尿路疾患についてお話しさせていただきます♪

<下部尿路疾患とは?>
尿道や膀胱に関する病気を総称して、下部尿路疾患と呼ばれます。
犬や猫において多いのは、膀胱や尿道に砂や石のような物質(結石)がたまってしまう「尿路結石症(尿石症)」という病気です。
結石に刺激されることによって膀胱が傷ついて痛みが出たり、おしっこがしにくくなったりします。特に尿道に詰まり、おしっこが全く出なくなると、非常に危険で命にもかかわります。
また、猫に多いのは特発性膀胱炎と言われています。再発を繰り返すことが多く、とても注意が必要です。

<下部尿路疾患が疑われる症状は?>
✔頻繁におしっこに行く
✔トイレ以外でおしっこをしてしまう
✔トイレにいつもより長い時間いて、少しずつしかおしっこが出ていない
✔おしっこが濁っている
✔おしっこに血が混じっている
✔排尿時、痛そうに鳴く
✔おしっこが全く出ていない
✔お腹の下の方に触れると固いものに触れる

特に下2項目は緊急で処置が必要となりますので、早急にお近くの動物病院または当院へお越しください。

<尿路結石>
尿路結石には代表的な2種類をご紹介致します!!
➀ストルバイト結晶(リン酸アンモニウムマグネシウム)
尿がアルカリ性に傾くことで出現しやすいとされています。
リン・マグネシウムなどを抑えた食餌に変え、食生活を見直すことで
こちらの結晶は溶かすことができます☺

②シュウ酸カルシウム結晶
シュウ酸カルシウムが出やすい要因は、未だよく解析されていないのですが、
カルシウムやミネラル分の過剰摂取により出来やすいと言われています。
こちらの結晶は上記とは異なり、療法食に変えても溶かすことができません。
結石が出来てしまうと、手術で取り除く必要があります。

<尿路結石症を防ぐにはどうしたらいい?>
✔毎日のトイレチェックを欠かさずに!
多頭飼い(特に猫)の場合、どの子がどれくらいの量のおしっこをしているか確認するのはなかなか難しいかと思うのですが、とても大切なことです。しっかりと確認してあげましょう!
猫の場合、トイレの個数は猫の頭数+1個が理想とされています。
おしっこがしたいけれど、トイレが汚れていてここではおしっこしたくないから我慢しよう…
と膀胱炎になってしまう猫ちゃんは非常に多いです。
しっかりと適切な数を用意、こまめにお掃除をしてあげましょう♪

✔飲み水を切らさないようにしておく!
飲みたいときに飲みたい量飲めるように常にしておくことが非常に大切です。
お水皿には常にたっぷりのお水を♪ひっくり返してしまう癖があるようであれば、
複数のお水皿を用意してあげると良いでしょう☺

✔太らせない!
実は肥満も尿路結石症に関わってきます。
太ってしまうと、あまり動かなくなり、飲水量が減少するので、結石が出来る原因のひとつになります。体重管理もしっかりしましょう♪

<一度発症してから、再発を防ぐには?>
✔尿路結石症に配慮した食餌を選ぶ。
尿路結石に配慮した食餌は、マグネシウム・リン・カルシウムなどが抑えられています。
治った後に従来のごはんを与えていたら再発してしまった…という例は非常に多いです。
療法食の他にも維持食などもございますので、獣医師にご相談ください♪

✔おやつに注意!
せっかく食事制限をしていてもおやつを食べていては意味がありません!
おやつも控えましょう!


いかがでしたか?
寒いこの時期、非常に多い疾患かと思います。
なにか不安になったり疑問に思うことがございましたら、当院へお問い合わせください♪