ペットの防災のお話~持ち物以外に必要なこと~
2018/09/24
- 病院(システム使用)
- コジマ本牧動物病院
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- 今年は豪雨があったりその後各地で異常な暑さが続いたりと、異常気象が続きましたね。今月初旬には北海道で地震が発生しました。
被災された方々・ご家族の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
先月は、災害の避難時に必要な持ち物についてお話ししました。
自治体などにより異なりますが、ペットの支援物資が届くまでには3日以上かかることが多いようです。
今回はその他に必要なことに関してお話します。
☆災害時に必要なこと
ペットとの同行避難をするにあたって、他にしておくべきことは色々とあります。
また災害時の避難先には、他の人・犬・猫などがたくさん居る場合が多いです。
災害時はペットが興奮し、普段と違った行動をとることも多いです。
避難所には普段ペットと触れ合う機会のない方もおります。
色々な人・物と接触する可能性の高い避難時に困らないよう、普段から準備しておきましょう。
①避難先・避難ルートを確認しておきましょう。
まず、最寄の避難所について確認しておきましょう。
避難所によって、ペット不可・ペット可(ペットは別区画に隔離)・ペット同居可等のタイプに分かれます。
最寄の避難所はどのタイプなのか確認し、規則とマナーを守って避難所を利用しましょう。
また、周囲にペット不可の避難所しかなかった場合でも現地で動物救護本部が結成され、
ペット可の場所にうつることができるまでペットの一時預かりをしてくれる場合もあるようです。
また、ペット可の場合でもケージに入ったままの生活・騒音等の環境の変化に戸惑うペットを見かねた飼主さんが
自主的に自宅での避難生活・車中泊を選択するといったケースが過去にあったようです。
車中泊の場合はエコノミークラス症候群の危険性があるため、出来るだけ避けた方がよいかもしれません。
しかし実際のペットの受け入れ態勢や扱いなどは、その時の災害の種類・規模や季節・自治体や避難所の事情・
その他状況などによって変わってくるでしょう。
その為事前に完全にペットの受け入れの可否を把握するのは難しいかもしれません。
また、ペット可の避難所でも動物が苦手であったりアレルギーがあったりなど様々な事情を持つ方が居りますので、
そういったことも考慮して避難生活を送る必要があるでしょう。
先月の災害時に必要な持ち物の記事でも触れましたが、災害時の持ち物は小型犬1匹分でも予想以上に重くなります。
災害時に持つ荷物を持ち、予行練習をしておくと良いでしょう。
②ワクチン接種・予防などはしっかりと行いましょう。
ペットが避難した先には、他にも様々なペットがいるでしょう。
また、災害時は普段と比べ衛生面などの環境が良くない可能性もあります。
やむを得ずペットを預ける際などは、ワクチンの接種証明書が必要となることもあるかもしれません。
避難先には不特定多数の人・犬がいるため、感染防止の為にも
混合ワクチン・狂犬病ワクチン、ノミ・ダニ・フィラリア駆虫薬などの予防をしっかり行いましょう。
③ケージに慣れさせておきましょう
ペットが避難所や動物救護本部で生活することになった場合、ケージの中で生活することになる可能性が高いです。
避難所で生活する場合、持参したキャリーバッグでそのまま生活することになる事もあるので、
普段からケージ・キャリーバッグに慣れさせておきましょう。
普段から寝る場所としてキャリーバッグを使ったり、キャリーバッグの中でおやつやごはんを与えるようにするのも良いでしょう。
④吠え癖・人や犬が苦手などがある場合はできるだけ改善できるようにし、その他オイデやマテなどのしつけもしましょう。
避難所では不特定多数の人・犬が集まるうえ、作業車両の出入りがあったりと物音・刺激も多いです。
犬猫を飼っている人達も普段ペットと触れ合う機会の無い人達も円滑に過ごせるよう、普段からしつけをしておきましょう。
しつけ方が分からない時は、ドッグトレーナーに相談するのも良いでしょう。
⑤日々の手入れ・衛生管理は怠らないようにしましょう。
如何でしたでしょうか?
実際に災害が発生すると、様々な事情により当初の予想と違った事態が発生することも考えられます。
事前に少しでも準備をして、いざという時の為に備えておきたいですね。