健康相談
混合ワクチンってなに?
混合ワクチン(予防接種)の目的は、さまざまな感染症(ウイルスや細菌が原因)を予防することです。
子犬・子猫は生後45~90日を過ぎた頃から、母親の初乳からもらった免疫(移行抗体)が自然に失われます。
その時期を過ぎると、今度は子犬・子猫が自分たちで免疫を作って、病気を予防できるようにしなければなりません。
そこで役に立つのが予防接種です。
最近では、本来なら移行抗体がしっかりあるとされる生後4週前後の子犬でも、十分な移行抗体をもっていないケースがあるため、コジマでは初年度に3回の混合ワクチン接種を推奨しています。
その後は、1年に1回追加でワクチンを接種していきます。
※ワンちゃんなら3回目のワクチン、ネコちゃんなら2回目のワクチン接種が終わって1週間経てば、お散歩やシャンプーなどができるようになります。
※最近は「ペットホテル」「トリミング」「ドッグラン」に出かけた際、ワクチン証明書を確認されることもあります。
ペット図書館-病気の予防と管理-ワクチンの必要性と予防できる病気
【ワンちゃん】5・6種混合ワクチンと7種以上の混合ワクチン、どちらを打てばいいの?
ワンちゃんの注射の種類には、いくつかありますが、混合ワクチンの5・6種と7種以上の大きな違いは、
犬レプトスピラ病を予防するかしないかです。
主に野ねずみのおしっこを介して、レプトスピラという菌がワンちゃんたちに感染します。
野ねずみが関係しているので、都心部での症例は少ないですが、田畑や森、林など自然が豊かな地域お住まいの方や、
ワンちゃんと一緒にキャンプへ行くなどのアウトドア派の方は、7種以上の混合ワクチンがおすすめです。
お悩みの方はどちらがよいか、直接獣医師に相談しましょう。
はじめてのワクチン。注意することは?
ワクチンアレルギー顔面膨張
保健所で交付される犬鑑札と注射票。料金等は地域によって異なる場合があります。
ワンちゃん・ネコちゃんも、ごくまれにワクチンアレルギーを起こすことがあります。
注射後30分位で起こる「アナフィラキシーショック(虚脱、尿失禁、呼吸困難)」や、2~3時間経って起こる「アレルギー反応(顔面腫脹(図参照)、異常にかゆがる)」があります。
ひどい場合は命に関わることもあるので、注射後はおうちで一緒に安静にして過ごしましょう。
様子がおかしいと感じた時は、すぐに動物病院まで連絡してください。
アレルギーのことを考慮し、ワクチンはなるべく午前中に接種することをおすすめします。
また、夏季は短頭種の子や興奮しやすい子はなるべく涼しい日に接種しましょう。
> ペット図書館-病気の予防と管理
狂犬病ワクチンってなに?
ワンちゃんの場合、2回目の混合ワクチンが終わったら、その4週間後に狂犬病ワクチンを接種する必要があります。
実際に流行っている感染症を予防する混合ワクチンと違って、狂犬病は1956年以降、日本国内での発症はありません。
しかし、2006年に日本人旅行者が海外滞在中、狂犬病に感染し、帰国後発症、死亡した事例が2件続きました。
人・犬を含むすべての哺乳類に感染し、発症すると、神経症状などを起こし、100%死に至るという、こわい感染症です。
日本国内でも狂犬病予防法という法律のもと、唯一ワンちゃんの飼い主様に義務付けられているのが、狂犬病ワクチンの接種です。
> ペット図書館-病気の予防と管理-狂犬病予防注射について
注射後、狂犬病注射済証を発行しますので、各自治体に畜犬登録の手続きを行ってください。
これで、初年度のワクチン注射が完了となります。
尚、2年目以降のワンちゃんは4~6月の間に狂犬病のワクチンを接種します。
※一部の動物病院では登録の代行も行っておりますのでご相談ください。
ネコちゃんのワクチンはどうすればいいの?
お散歩をするワンちゃんと比べて、ネコちゃんの場合は完全におうちの中だけで飼われる方も多いです。
他のネコちゃんと接触しないのだから感染症の心配はいらないのでは?と思われるかもしれませんが、ウイルスの中には、人の衣類や靴などから、他のネコちゃんへ移っていく感染症もあります。
よって、生後2ヶ月目に1回目、3ヶ月目に2回目の混合ワクチンを接種し、免疫を作る必要があります。
2年目以降のネコちゃんは、年に一度ワクチン接種しましょう。
> ペット図書館-病気の予防と管理-狂犬病予防注射について