コジマ動物病院からのお知らせ51
涙やけについて
おうちのワンちゃん・ネコちゃんの涙の量、目の周りの汚れが気になったことはありませんか?
涙は目を保護したり表面についた汚れなどを流すために必要です。
ただ、涙の分泌量が多かったり、涙を排出する鼻涙管(目と鼻をつなぐ管)が詰まっていると、溢れてしまった涙が目の下に溜まり菌が繁殖してしまいます。
涙やけとは、こういったことから目の下が汚れ、被毛が赤茶色~黒色に変色してしまうことをいいます。
一度色がついてしまうとコットンなどで拭き取ってもなかなか落ちません。
ひどい場合だと皮膚炎を起こしてしまうこともあります。
そこで今回は涙やけの原因と対策についてご紹介します。
①鼻涙管の閉塞
動物種によっては生まれつき鼻涙管が狭い子がいます。閉塞していると本来鼻に抜けるはずの涙が目にあふれ、涙やけを生じます。
通りがよくなるよう、温めマッサージをするなど対策をしてみるとよいでしょう。重度の場合は動物病院にて麻酔下で鼻涙管洗浄を行うことをおすすめします。
ただし、洗浄により1度は良くなってもまた詰まってしまい、再度処置が必要になる場合もあります。
②アレルギー
食物や環境によるアレルギーがあると、かゆみが生じ涙の量が増えます。
アレルギーによる涙量の増加が疑わしい場合は血液によるアレルギー検査をおすすめする場合があります。
アレルギー検査の結果に合わせた食事の変更などにより、涙やけが解消されるケースもあります。
③逆さまつげ
眼球にまつげが当たることによる刺激で、涙の量が増えたり眼球が傷ついてしまうことがあります。
そのような場合は逆さに生えてしまっているまつげを抜く処置が必要です。
飼い主様自身で行うと目を傷つけてしまう可能性もありますので動物病院での処置をおすすめします。
④風邪などで涙、目やにが増える
結膜炎や風邪の症状として目やにが増える場合は、その治療をすることと溜まった目やにを除去してあげることが必要です。
動物病院で症状にあった治療をしましょう。
最後に
涙やけの原因によって正しい治療を行うことはもちろんですが、おうちで定期的に目の周りを拭いて清潔にしてあげることもとても大切です。
動物病院ではお手入れ用の目薬もご案内しております。
顔周りを触られることが苦手なワンちゃん・ネコちゃんもいますので、いきなり長時間行ったりはせず、少しずつ触らせてくれるように練習していくことをおすすめします。
また、トリミングサロンや動物病院で目周りの毛を目に入らない程度にカットしてもらうのもよいでしょう。
涙の量や涙やけが気になったり、おうちでの目周りのケアが難しい場合は動物病院までご相談ください。