コジマ動物病院からのお知らせ43

コジマ動物病院からのお知らせ

おうちでできるお手入れ6選

普段から定期的にワンちゃん・ネコちゃんのお手入れはできていますか?
お手入れを適切に行うことは病気や怪我の予防・発見に繋がります。
今回はお手入れの重要性についてお話しいたします。

【1】ブラッシング

ブラッシングを定期的に行うことにより、抜け毛を取り除き、被毛をきれいに保つことができます。
また、ブラッシングをしながらカラダや皮膚の状態を確認することで、ノミ・マダニの寄生や湿疹など皮膚の異常にいち早く気づくことができます。
ネコちゃんの場合は自分で毛づくろいをしますが、きれいにできるところは限られているため放っておくと毛玉ができてしまうことがあります。
長毛種のネコちゃんは特に毛玉ができやすく、毛玉ができるとブラッシングが嫌になってしまいますます毛玉が増えてしまうためより注意が必要です。
頻度は1日1回を目安に行いましょう。


【2】爪切り

ワンちゃん・ネコちゃんの伸びた爪を放置していると、巻き爪になり肉球に食い込んだり、歩きづらさから滑ってしまったり、長い爪がどこかに引っかかり根本から折れてしまうこともあります。
また、放置しすぎると爪の形が変形したり、爪の中の血管や神経が伸びてしまい爪切りをする際に出血や痛みをともない、ワンちゃん・ネコちゃんにとって爪切りが嫌なものになってしまいます。
ワンちゃんの場合、散歩の際に爪が削れるため爪切りをしなくていい場合があります。しかし、狼爪(親指)は地面につかず伸びたままになってしまうため切ってあげる必要があります。
ネコちゃんの場合、爪研ぎを行うため爪切りは不要と思われがちですが、爪研ぎは古くなった爪の表面を剥がす行為のため長さを短くすることはできません。
ネコちゃんも定期的に爪を切ってあげる必要があります。お家で爪切りができる子であれば無理に全部の爪を切るのではなく、伸びた爪のみを切るようにしてあげるとストレスも軽減されます。
爪切りの頻度は月1回を目安に適切な長さを維持しましょう。

【3】肛門腺絞り

ワンちゃん・ネコちゃん共に肛門腺液が溜まりすぎると炎症や腫れ、肛門腺破裂を起こしてしまう場合があります。
肛門腺が破裂してしまうと、傷口の炎症が落ち着くまで何度か通院が必要になります。
また、破裂にともなう出血や強い痛みはワンちゃん・ネコちゃんにとって大きなストレスになります。
大型犬やネコちゃんの場合は排便時などに自然に肛門腺液を出すことが多いといわれていますが、なかには自力で肛門腺液を出すことができず溜まりやすい子もいます。
肛門腺絞りの頻度は月1回が目安ですが、その子その子によって肛門腺液が溜まるスピードが違いますので、お尻を気にする仕草などを見かけたらお手入れしてあげましょう。


【4】耳掃除

耳の汚れ方には個体差があります。また、耳が垂れている子や耳毛が多く生えている子は中が蒸れやすく外耳炎になりやすい傾向にあります。
定期的に耳をチェックし、汚れていたら指が届く範囲を洗浄液で濡らしたコットンなどでやさしく拭いてキレイにしてあげましょう。
耳毛がたくさん生えている子は耳毛の処理をした方がいいでしょう。お家でのお手入れが難しい場合は、病院やトリミングで依頼しましょう。
また、耳から異臭がする、赤みがある、痒そうにしていたり首を振っている場合は、外耳炎などが考えられるので獣医師へご相談ください。
耳掃除の頻度は、月に1~2回を目安に行いましょう。

【5】歯みがき

定期的に歯みがきを行わないと、歯垢が溜まり歯石となります。歯石を放置すると口臭や歯周病の原因となり、悪化すると歯が抜け落ちてしまうこともあります。
最悪の場合は、歯周病菌が血管に入り込み心臓病や肝臓病を起こし、命に関わる可能性もあります。
歯ブラシや歯磨きシートなどで歯みがきを行うのに加え、デンタルジェルや歯みがきガムも使用すると良いでしょう。
歯みがきの頻度は毎日が理想ですが、毎日が難しい場合は3日に1回以上を目安に行いましょう。

【6】部分バリカン

フローリングの床などツルツルしている場所は足裏の毛が長いと滑りやすく転んでしまう恐れがあります。
足裏の毛を刈ることで滑りにくくなり、足腰への負担がかかるリスクを減らすことができます。
また、お尻周りの毛を刈ることでウンチなどがつきにくくなり、ワンちゃん・ネコちゃんが清潔に過ごすことができます。

最後に

お手入れに慣れるめには、子犬子猫の社会化期にボディタッチトレーニングを無理なく行うことが、嫌がらずお手入れを受け入れるようになるために重要です。
また、お手入れの適切な頻度には個体差があります。無理にお手入れをすることでストレスを感じたり、よりお手入れが苦手になることもあるため、できることから少しずつ行いましょう。
大切なワンちゃん・ネコちゃんとコミュニケーションをとりながらその子に合った頻度や方法を見つけましょう。
日常的にお手入れを行うことにより、身体に異常がないか、いつもと様子が違わないかなど変化に気付くことができます。
何か気になることや異常を見つけた場合は獣医師へご相談ください。また、お家でのお手入れが難しい場合もお気軽にご相談下さい。