コジマ動物病院からのお知らせ40
ワンちゃん・ネコちゃんの車酔いについて
ワンちゃんやネコちゃんも人と同じように、車酔いする場合があります。
車酔いは、景色などの目からの情報、揺れなどを感じる三半規管からの情報、
振動を感じるカラダからの情報など、脳に伝わるそれぞれの刺激に脳が混乱を起こすことで生じます。
その原因と対策をいくつかご紹介いたします。
ワンちゃんの車酔いについて
【原因】
・過去のトラウマ
過去に車で嫌な思い出があり、精神的なストレスにより車酔いを起こしてしまいます。
・車内のニオイ
ワンちゃんはにおいにとても敏感です。芳香剤、食べ物やたばこのにおいに酔ってしまうこともあります。
【症状】
・落ち着きがなくなり緊張や不安の感情が行動にでます。
急に吠え出す、そわそわする、落ち着きがなくなる、カラダが震えるといった症状が現れます。
・あくびやよだれがでる
生あくびが増え、よだれが出てきます。
ワンちゃんがストレスを感じている状態だと思われます。
・嘔吐することもある
頭を下げおとなしくなり、嘔吐をすることもあります。
【予防法】
・ニオイに気を付ける
車内はできるだけ無臭にしましょう。
芳香剤やたばこのニオイには特に気を付けましょう。
・食事の時間と量に気を付ける
車に乗る2~3時間前には食事を終えるようにしましょう。
また、ごはんはいつもより少なめにしましょう。
・こまめな休憩
トイレ休憩や水分補給など、車を止めて休憩をとりましょう。
少し外を歩くことも良い気分転換になります。
・獣医師に相談し、酔い止めを処方してもらう
あまりにも車酔いがひどい場合は一度獣医師に相談しましょう。
効果に個体差はありますが、車酔いに効く薬もあります。
【対処法】
・休憩させる
運転を中断し休憩させてあげましょう。
・換気する
窓を開け、空気の入れ替えをしましょう。
ネコちゃんの車酔いについて
ネコちゃんは身体能力が高く三半規管が発達しているため、車に酔いにくい動物です。ですが症状には個体差があり、車酔いをするネコちゃんもいます。
【原因】
・ストレスを感じやすい
ストレスに弱い為、どこかへ連れていかれるという恐怖感などにより車酔いを引き起こします。
・音に敏感
車の振動や音に不安を感じ、車酔いをしてしまうことがあります。
【症状】
・落ち着きがなくなる
キャリーやケージの扉を引っかいたり、ソワソワしたりと落ち着きがなくなり、不安と恐怖のあまり震えやお漏らしをしてしまうこともあります。
・呼吸が荒くなり、よだれがでる
口をハアハアさせ、よだれや泡をふくことがあります。
・嘔吐や下痢
状態が悪化すると嘔吐を繰り返し、水下痢をすることもあります。また、車の中では我慢していても帰宅した途端に下痢をしてしまう場合もあります。
【予防法】
・食事の時間に気を付ける
ごはんは車に乗る2、3時間前に済ませましょう。
・車内の温度に気を付ける
ネコちゃんの様子をよく確認して、暑すぎたり寒すぎたりしないようにしましょう。
・周りを隠す
キャリーなどにいれて、なるべく外が見えないように工夫してあげましょう。
【対処法】
・休憩させる
運転を中断し休憩させてあげましょう。
・隠してあげる
ネコちゃんが落ち着けるよう毛布やタオルなどでケージやキャリーを覆ってあげましょう。
まとめ
車酔いは予防が大切です。
なるべく車酔いを起こさないためには、車に慣れさせることも大切です。
まずは車の中で短時間過ごし、慣れてきたら短時間のドライブをしてみるなど徐々に慣らしていきましょう。
また、急ブレーキや急発進なども酔いやすい原因になります。
ワンちゃん・ネコちゃんのためにも安全運転を心がけましょう。
車酔いは個体差が大きく症状もそれぞれ異なります。
お困りのことがあれば、お気軽に獣医師にご相談ください。