コジマ動物病院からのお知らせ36
注射によるフィラリア症予防のご案内
今年も残すところあとわずかとなってしまいました。
寒さも増してほとんど蚊を見かけなくなり、フィラリア症予防もひと段落した頃でしょうか。
フィラリア症とは
フィラリアという寄生虫が心臓や肺の血管に寄生することで起こり、感染するとさまざまな症状が現れます。
散歩中にとても疲れやすくなり、階段を登るのを嫌がったり、興奮した時などに咳をするようになります。
多数のフィラリアが寄生した場合、命を落とすことも少なくありません。
ワンちゃんからワンちゃんへ直接感染するものではなく、蚊の吸血によってフィラリアが媒介され広がっていきます。
感染例は多くはありませんが、ネコちゃんにもフィラリアは寄生します。
お散歩に行かない完全室内飼育のネコちゃんでも感染報告があるので安心はできません。
フィラリア症に感染した場合の治療法は、お薬を投薬し続けこれ以上成虫が増えるのを防ぎながら数を減らしていくか、
外科的にフィラリアを取り除く方法がありますが、どちらもペットの体に大きく負担をかけます。
予防時期
蚊が出はじめて1ヶ月後から、蚊がいなくなって1ヶ月後までが予防時期です。
お住いの環境や地域・気候によって差はありますが、関東では4~5月から11月末~12月までが一般的です。
近年の温暖化により、徐々に予防時期が拡大傾向にあります。
今年のフィラリア症予防をした際にこんなことはありませんでしたか?
・いつ飲ませたかわからなくなってしまった。
・飲ませるのを忘れてしまったようで、気づけばお薬が余っている。
・お薬を飲ませるのに、すごく苦労した。
・お薬も飲めないし、スポットタイプもすごく嫌がる。
・シーズン分の予防薬をまとめて購入したが、途中で紛失して再度購入した。
・春は忙しくてお薬を病院に取りにいけず、予防が遅れてしまった。
・寒くなってもおうちの周りには蚊がいるので、1年中予防したい。
そんなお悩みを、フィラリア症予防注射で解決できるかもしれません。
フィラリア症予防注射は、1回の注射で1年間の予防効果があります。
・月1回の投薬スケジュールから解放され、投薬忘れがなくなります。
・飲ませられない・吐いてしまうなどの投薬の苦労もなくなります。
・いつでも予防できるので、病院が混雑している時期を避けられます。(冬季がおすすめです!)
・飲み薬タイプの予防薬9カ月分のお値段で1年間予防できます。
注意事項
・フィラリア症予防注射を接種する際には毎年、フィラリアに感染していないかの血液検査が必要です。
・接種後にアレルギー・アナフィラキシーショックが起こる可能性があります。午前中や午後の早めのお時間で接種をお勧めします。
・接種当日は、よく様子をみて安静にしてください。
・狂犬病ワクチンや混合ワクチンなど他の予防注射と同日接種はできません。
・6ヶ月齢未満の子犬(大型犬では8~10ヶ月齢未満)には接種できません。
・高齢のワンちゃんや病気治療中のワンちゃんには接種できない事があります。
・お店での予防医療診療所ではフィラリア症予防注射の接種は行っておりません。
・病院によっては予約が必要な場合や接種受付時期などが限られている場合もございますので、各病院にご確認ください。
ネコちゃんのフィラリア症予防
ネコちゃんにはフィラリア症を予防できる注射はありません。
滴下タイプの予防薬が一般的になりますので、詳しくは病院スタッフまでお問い合わせください。
その他何かご不安なことがございましたら、コジマ動物病院までご相談ください。