コジマ動物病院からのお知らせ31
ワクチン接種時の注意事項
春になり、狂犬病予防接種のお知らせが届く飼い主様も多いのではないでしょうか。
今回は、狂犬病ワクチンやワンちゃん・ネコちゃんの混合ワクチン接種時の注意事項についてご紹介いたします。
ワクチンとは?
ワクチンは、ワンちゃん・ネコちゃんの感染症を予防するために非常に重要です。
ワクチンを接種することにより、動物が本来持っている免疫のシステムを利用して感染症に対する免疫力をつけることができます。
この免疫の働きによって、病気の予防や症状の軽減が期待できます。
しかし、副反応が起こる可能性もありますので今回はワクチンの接種において注意すべきことをご紹介いたします。
ワクチン接種日のチェック項目
・健康状態(排泄物の状態、嘔吐、咳、食欲、元気の有無)
・妊娠中または授乳中
・発情中
・アレルギーの有無
・過去の治療歴、治療中の病気、治療後間もない病気がある場合
・過去にワクチン接種後に副反応が出ていないか
当てはまるものがある場合は、その旨をワクチン接種前に獣医師へご相談ください。
接種時の注意事項
・副反応が起こった際にすぐ対応ができるように、飼い主様の時間に余裕がある日の午前中などの早い時間帯に接種することを推奨いたします。
・短頭種や肥満気味なワンちゃんネコちゃんは気温や湿度が高い日はなるべく避けて、体温調節に注意してあげましょう。
・シャンプー、トリミングの予定に気を付けましょう。施設によって日数は異なりますが、ワクチン接種予定日の前後2~3日は避けるようにしましょう。
ワクチンの副反応について
急性のアレルギー症状(アナフィラキシーショック)
・嘔吐や下痢
・ぐったりする
・呼吸困難
・けいれん など
遅延性のアレルギー症状
・嘔吐や下痢
・顔面の腫れ、身体のむくみ
・皮膚のかゆみ
・元気や食欲の低下
・接種部分の痛み
命に関わるアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が出る可能性が高いのがワクチン接種より30~40分以内と言われているため
できるだけ病院の近くでしばらく様子を見てあげると安心です。
過去に同じワクチンを接種していて問題がなくても、稀にアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。
軽度のものはそこまで珍しいものではなく、安静を保つことで治癒することもありますが、
処置が必要な場合もありますので、ご自身で判断せず病院に相談しましょう。
ワクチン接種後の過ごし方
◆当日
・様子をよく見る
・安静にする
・お散歩は控える
(外でしか排泄しない子は、排泄のみの軽いお散歩にしてできるだけ早くお家に帰るようにしましょう)
・予防薬、初めてのごはんやサプリメントは与えないようにする
※嘔吐などの症状が出た場合の原因を特定しやすくするため
◆接種後2~3日
・シャンプーや激しい運動は念のため控える
※激しい運動でアレルギーが起こりやすくなるため
ワクチン接種は恐ろしい感染症からワンちゃんネコちゃんを守るためにとても大切です。
なかにはアレルギーや病気で接種できない子もいますが、接種できる子がしっかりワクチン接種をすることで周りの子も安心して生活できるようになります。
また人獣共通感染症の拡大を防ぐ点では私たち人や社会を守ることにも繋がりますので、
正しくワクチン接種を行いましょう。