コジマ動物病院からのお知らせ27
おうちでの爪切りについて
今回はワンちゃん・ネコちゃんの爪切りについてお話いたします。
ワンちゃん・ネコちゃんの爪切りは、定期的に行えていますか?
ワンちゃん・ネコちゃんの爪は切らずに放っておくと伸び続けるので、
1ヶ月に1回程度の定期的な爪切りが必要です。
足をつけた時に爪の先が床についていない状態がベストな長さです。
爪切りをしないとどうなる?
・爪が少しずつ巻くように伸びてしまい、肉球や皮膚に刺さる。
・伸びた爪(特に狼爪と呼ばれる親指にある爪)がケージやカーペットなどにひっかかって折れる。
・血管と神経が伸びてしまい、次に爪を切る時にベストな長さまで切ることができなくなる。
・尖った爪が当たってケガをしてしまう。(特にネコちゃん)
・爪が変形してしまい、歩きづらくなる。
定期的にお家やトリミングで爪切りをして、爪が伸びすぎないようにしましょう。
爪切りのしかた
必ず犬猫用の爪切りを使用しましょう。
爪には血管が通っているので、切りすぎてしまうと出血してしまいます。
血管が透けて見えている子は、見えている血管より少し長めに切りましょう。
もし出血をしてしまった場合は、ガーゼやコットンなどを押し当て、圧迫止血をしてください。
ペットショップに粉状の止血剤も販売しているので1つ用意しておくと安心です。
圧迫止血をしても出血が止まらない場合や、出血の量があまりにも多い場合は、お近くの動物病院の受診をおすすめします。
ワンちゃんの場合
お散歩に行く子は自然と爪が削れ、定期的な爪切りが必要のない場合がありますが、
親指の爪(狼爪)は地面に触れないため、伸びていないかを定期的にチェックしましょう。
・黒い爪の子は血管が透けて見えないので、少しずつ切っていく必要があります。
・角をとっていくイメージで、少しずつ様子を見ながら切っていきます。
(図参照、①②③の順に切ると良いでしょう。)
・爪を切っている際、はじめはカサカサと乾燥した断面ですが、
だんだんと柔らかい断面(血管のはじまり)が見えるようになります。
柔らかい断面が見えたら、切るのは終わりにします。
・切りっぱなしの爪が気になる方は、爪を切った後に爪やすりをすることで爪先をなめらかにできます。
ネコちゃんの場合
★ネコちゃんの場合
ネコちゃんは、自分で爪とぎをする子が多いですが、爪とぎと爪切りは役割が全く違います。
爪とぎとは、古くなった爪の層をはがし爪をとがらせることであり、
毎日自分で爪とぎをしていても爪切りのように長さを短くすることはできません。
爪とぎをしないと爪が太くなり、歩きづらくなってしまいます。
ネコちゃんには爪とぎも爪切りもどちらも必要です。
ネコちゃんが爪とぎをしたいときにいつでもできるように、常に爪とぎを置いてあげましょう。
また、爪とぎを自分で出来ない子の中には、高齢により関節が痛くて爪とぎをしたくない場合や、
爪が伸びすぎてしまって爪とぎができないなどと様々な理由があるかもしれません。
まずは、原因を明らかにして改善してあげることが大切です。
・通常、ネコちゃんは指に爪が隠れています。
図のように指を押して、爪を出します。
・ネコちゃんはほとんどの場合が白い爪なので、見えている血管より少し長めに切りましょう。
また、健康なネコちゃんであれば自分で爪とぎをして先を整えるので、基本的にはヤスリは必要ありません。
最後に
少しずつ慣れてもらうことが大切なので、はじめは1回で全ての爪を切る必要はありません。
今日は右前足、明日は左前足というように、ワンちゃん・ネコちゃんの1回の負担を減らしてもよいでしょう。
爪切りが少しでも出来たら褒めたり、おやつをあげると、はやく慣れてくれるかもしれません。
あまりにも嫌がる場合は、その日の爪切りは中断し、また後日チャレンジしてみましょう。
暴れてしまっている子の爪を無理に切ろうとすると、飼い主様が怪我をしてしまう恐れや、
ワンちゃん・ネコちゃんにとってストレスとなり、爪切りが嫌いになってしまうかもしれません。
お家での爪切りがどうしても難しい場合は無理をせずに、トリミングやケアを行っている病院で爪切りをしてもらいましょう。