コジマ動物病院からのお知らせ24
秋に多い下痢の症状について
残暑と秋の涼しさが入り交じり、日々の気温差が大きくなる季節になってきました。
このような温度差は動物にとってストレスになりますので、体調管理に気をつけなければなりません。
気温の変化にカラダがついていけず体調を崩してしまう子が多く、その中でも特に多い症状である「下痢」についてお話します。
下痢とは
正常なウンチは水分含有量が75~80%ですが、80%以上で固形を保てなくなった状態を「下痢」といいます。
ウンチの回数が増えたり、間に合わずトイレを失敗することもあります。
ウンチの種類
【軟便】
形はあって掴めるが、水分が多く柔らかいウンチ。
【泥状便】
形がなくまさに見た目が「泥」のようなウンチ。
【水様便】
ほぼ液体状のウンチ。
【血便・血様便】
血液が混じっているウンチ。
赤色~黒色など消化管の出血部位により色が異なります。
下痢の原因は?
【消化吸収不良】
ごはんの種類を変えたり、食べ過ぎによって胃腸の消化・吸収力が低下し下痢をすることがあります。
【食物アレルギー性】
食べ物に含まれるタンパク質などに対して、
アレルギー反応を起こし下痢をすることがあります。
【ストレス】
季節の変わり目の気温の変化。
旅行、ペットホテル、トリミングに行くなどの環境の変化。
特にお迎えしたばかりの子犬・子猫は環境に慣れるまで体調を崩しやすくなります。
【寄生虫】
腸内に寄生虫がいると、下痢、嘔吐をする場合があります。
【ウイルス・細菌】
ウイルス性疾患や細菌感染によって、嘔吐や発熱を伴う下痢を引き起こすことがあります。
【腸管の異常】
異物誤飲やしこりによる圧迫、閉塞などがあります。
【炎症性】
自分の免疫による腸管の炎症により、下痢・嘔吐が起こる可能性があります。
ウンチがゆるくなってしまったら
〇まずはカラダを暖めましょう。
できるだけ早めの受診をおすすめいたします。
その際は、検査を行いますのでできるだけ新鮮なウンチをお持ちください。
どうしてもすぐには行けない場合は寝る場所に毛布やヒーターを敷いて
カラダが冷えないようにしましょう。
ただし、この時期は温度差が激しいため自分で体温が調整できるように、
温かい場所と涼しい場所を自由に移動できるようにしましょう。
消化不良を起こしている可能性もありますので、
1日のごはんの量を何回かに分けて食べさせて胃腸の負担を和らげてあげましょう。
(1日2回→1日3回に変えるなど)
他にもペットを飼っている場合は、下痢に含まれるウイルスや寄生虫、寄生虫の卵を
口にして感染する可能性があるので、できるだけ接触を減らすと感染の拡大が防げます。
様々なことが原因で下痢は起こります。
特に子犬・子猫、高齢なワンちゃん・ネコちゃんの場合は体力を消耗し、大きな病気に繋がることもありますので、
「いつものことだから」と様子を見ずにお早めにご来院ください。