コジマ動物病院からのお知らせ21
フィラリア症の予防シーズンです
本年も夏が近づき本格的なフィラリア症の予防シーズンになりました。
今回はフィラリア症についてお話いたします。
フィラリア症とは?
フィラリア症とは、蚊を媒介としてフィラリアという寄生虫が感染することで起こる病気です。
フィラリアが成長すると心臓や肺に寄生し、重症化すると命に関わることもあります。
感染した場合、初期は無症状ですが悪化すると心臓機能に障害が起こり、咳・腹水・血尿などさまざまな症状を引き起こします。
新型コロナウイルスの影響によりお出かけする機会が減っていると思いますが、外出していなくても換気などで窓を開けることにより
蚊が部屋の中に侵入する可能性がありますので、フィラリア症に感染するリスクがないわけではありません。
もちろんお散歩中に蚊に接触する機会は十分にありますので、蚊が出はじめた1ヶ月後から蚊が見られなくなった1ヶ月後までの予防が必要です。
ミクロフィラリアとは?
ミクロフィラリアとはフィラリアの幼虫の呼称です。
ミクロフィラリアが血液中にいる場合、体内にフィラリアの成虫が既に寄生している可能性が高くなります。
成虫が複数寄生していると、体内でどんどん繁殖して血液中のミクロフィラリアが増えていきます。
お薬をもらう前に・・・
フィラリアのお薬をもらう前に、6ヶ月齢以上のワンちゃんは血液検査を受けましょう。
体内にミクロフィラリアや成虫がいないか検査を行います。
少量の血液で検査し、簡易キット・顕微鏡を用いて判断します。結果は10分程で分かります。
もしミクロフィラリアがいる状態で予防薬を投与した場合、ショック症状など重篤な症状を引き起こす可能性がありますので、
事前にフィラリア症に感染していないかどうか確認することが非常に大事です。
ネコちゃんはキットでの検出が難しく、検査が行われないことが多いですが、
10頭に1頭の割合でフィラリア症に感染するといわれていますので、予防がとても大切です。
Cだけに赤い線が入っていれば陰性。Tにも赤い線が入っていれば陽性です。
お薬が欲しい時は?
まずは動物病院へ行きましょう。
フィラリアのお薬には、注射タイプ・服用タイプ・塗布タイプがありますのでその子にあったお薬を選んであげましょう。
予防時期は地域により異なりますので、かかりつけの動物病院にご相談ください。
フィラリア症はお薬で予防できる病気です。
しっかり予防することで大切なペットをフィラリア症から守ってあげましょう。