コジマ動物病院からのお知らせ20

コジマ動物病院からのお知らせ

ワンちゃんの逆さくしゃみについて

5月になり初夏の過ごしやすい日が多くなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。
今回はワンちゃんの「逆さくしゃみ」についてお話いたします。

逆さくしゃみ症候群とは?

通常のくしゃみは、鼻の穴から空気を吐き出す発作性の呼吸です。
通常のくしゃみとは違い、突然鼻を「ブーブー」や「フゲーフゲー」と鳴らしながら、くしゃみを吸い込んでいるような、苦しそうな呼吸を逆さくしゃみといいます。
一般的に、トイプードル・パピヨン・チワワなどの小型犬・短頭種のワンちゃんに多くみられます。
このようなくしゃみを初めて見たときはとても心配になると思います。

逆さくしゃみ症候群の原因は?

アレルギー、ウイルス感染、細菌感染、気道内の異物や軟口蓋(口と鼻の境目の部分)の過長や急に外気を吸い込んだとき、
興奮時などに影響されるともいわれていますが、ほとんどの場合原因は不明です。

症状は?

首を前方に伸ばして目を見開き、鼻を鳴らしながら、くしゃみを吸い込んでいるかのような苦しそうな様子をみせます。
15秒~2分くらい息を吸い込む発作的呼吸をおこし、鼻またはのどの奥から特徴的な音を伴う症状が見られますが、自然に治まります。
1日に何回も繰り返すことがありますが、逆さくしゃみの前後は全く異常がなく、意識を失ったり倒れたり、他の症状を起こすことはありません。

治療法は?

ワンちゃんが逆さくしゃみを起こしても自然に治まるため、特に治療の必要はありません。
しかし、上部気道炎や気管支炎などの呼吸器の病気などとの区別が困難な場合があります。
症状を繰り返す場合は、呼吸の様子を携帯電話などで動画で撮影し、獣医師に見せて相談することをおすすめします。

対処法は?

ワンちゃんが逆さくしゃみをしていたら、リラックスできるように胸や背中をさすってあげたり、鼻先に息を吹きかけると止まることが多いようです。
また、嚥下を促す(喉をそっと撫で下ろすなど)のも逆さくしゃみが早く治まりやすいといわれています。
頻繫に症状が続いたり、鼻水がでる場合は、病気の可能性も考えられますので獣医師へご相談ください。

ネコちゃんはあまり逆さくしゃみをすることはないようですが、気になる症状があれば獣医師へご相談ください。