コジマ動物病院からのお知らせ

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狂犬病予防注射について

このページでは、コジマ動物病院からペットの健康情報や日常のお手入れ・季節によって気をつけること・よくある病気やその予防、また各病院の診療情報などについて定期的に情報をお届けいたします。
狂犬病予防注射は義務だから毎年接種はしているけど、正直よくわからない。そう思っている方も多いのではないでしょうか?今回はそんな狂犬病予防注射の重要性についてご紹介いたします。

人やワンちゃん・ネコちゃんをはじめとした全ての哺乳類がかかる人獣共通感染症です。
発症した場合は人も動物も重篤で恐ろしい神経症状を伴いほぼ100%死亡します。有効な治療法がない病気ですが、ワクチンで予防することが可能です。
現在、日本は狂犬病の感染・発症がない国です。日本国内において人は昭和31年(1956年)、動物は昭和32年(1957年)を最後に感染・発症は報告されていません。
では、なぜ日本は狂犬病予防注射を義務化しているのでしょうか?

狂犬病予防注射はワンちゃんの命はもちろん、人の命や社会を守ることにも繋がる

狂犬病という感染症は世界に目を向けると、日本を含めたわずか4ヶ国(2016年6月現在)を除いて、全世界で発生が確認されています。つまり、海外ではほとんどの国で感染する可能性があります。
世界中を簡単に短時間で行き来できる今日にあっては、ここ数年で話題になっているヒアリやマダニのように、貨物などに混入したコウモリやネコちゃん、密輸された動物、船員飼育ペットの不法上陸などにより、狂犬病がいつ侵入してきてもおかしくない状況にあります。
狂犬病は全ての哺乳類に感染しますが、人への感染源の多くはワンちゃんで狂犬病に感染しているワンちゃんに咬まれることで感染します。 狂犬病が侵入してきた場合に備えて毎年1回狂犬病予防注射をすることで、ワンちゃんでのまん延が予防され人や動物への被害を防ぐことができます。
そのため飼い主のみなさんは狂犬病予防注射を受けさせることが法律で義務付けられています。
ワンちゃんも一緒に海外渡航する時は、渡航する国によって狂犬病予防注射の必要接種回数の違いや抗体検査が必要な国もありますので、渡航先の大使館に確認をするようにしましょう。
ワンちゃんだけではなく海外渡航するネコちゃんでも狂犬病予防注射が必要な場合があります。
狂犬病予防注射は動物病院で接種することができます。ワンちゃんの体調が良い日に接種するようにしましょう。副作用が出てしまう場合もありますので、午前中に接種をして午後は安静に努めワンちゃんの様子を注意深く見てあげましょう。
※地域によっては、狂犬病予防注射を集合注射で行っている自治体もあります。

狂犬病予防法による飼い主のみなさんへの義務付けについて

飼い主のみなさんは『狂犬病予防法』により、生後91日以上のワンちゃんの登録と毎年1回の狂犬病予防注射および狂犬病予防注射済み証明書の提出を、お住いの市区町村の指示のもと行わなければなりません。
子犬をお迎えした年はそれぞれ生まれた月が違うため、狂犬病予防注射月も違いますが、次の年からは年度が変わる4月~6月ごろの接種が望ましいとされています。
また、ワクチン料金とは別に、登録・注射済票の発行には手数料が掛かります。ワンちゃんの登録、狂犬病予防注射の接種、鑑札と注射済票の装着を怠ると罰則の対象となる場合があります。鑑札と注射済票はワンちゃんの首輪や胴輪に忘れずにつけましょう!
近年では予防やマナーなどの意識も高くなり、ワンちゃんが複数集まる場所(ドッグラン・ペットホテル・トリミングなど)では注射済票の提示がなければ利用できないところも増えています。
しっかり理解して、接種・登録をすることが、ワンちゃん・ネコちゃんと安心した楽しい毎日の第一歩になります。