コジマ動物病院からのお知らせ61
お洋服の着用について
近年、ペットショップやネット通販などでワンちゃん・ネコちゃんのお洋服を目にすることが多いかと思います。
ワンちゃん・ネコちゃんは被毛に覆われているため、本来なら体温調節ができる動物ですが、室内で過ごすことが多くなり環境に合わせて体温調節をできる子が減ってきているようです。
また治療のために着用するエリザベスウェアやエリザベスカラー、外出先で着用するマナーベルトやおむつなどペットが身につけるものはさまざまです。
今回はおうちのワンちゃん・ネコちゃんが着用するお洋服をいくつかご紹介します。
一般的なお洋服
暑さ寒さ対策や紫外線から皮膚を守ったり、怪我の防止や防虫の効果があります。
現在では冷却効果のある生地のお洋服やネッククーラーなど熱中症対策に適した製品などもあり、着用のストレスがなければ効果が期待できるのでおすすめです。
しかし、お洋服の着用により毛玉ができてしまったり、蒸れて皮膚炎となる場合があるので長時間の着用は厳禁です。
また長毛の子は脱がせたあとにブラッシングをして、おうちの子の皮膚、被毛の状態を見てあげましょう。
ボタンや装飾品の誤食が心配な場合はそういったものが付いていないお洋服を選ぶことをおすすめします。
靴下や靴
お散歩の際の足裏汚れを防止したり、思わぬケガなどから肉球を保護する効果があります。
靴下には滑り止め効果があり、足腰を痛めている子への負担軽減のための着用にも適しています。
また、足先の治療をしている場合、その部分を保護したり、薬を塗った後に舐めないようカバーするのにも活用できます。
ただし着用に慣れていない場合、気にしてすぐ脱いでしまったり、サイズによっては誤食の危険もありますので着用後は様子を見てあげましょう。
エリザベスウェア・エリザベスカラー
傷口などを直接舐めたり、触れたりするのを防いだり、術後の傷口のカバーを目的として着用します。
エリザベスウェア・エリザベスカラーそれぞれに用途や利点はありますがエリザベスウェアの場合は動きが制限されてしまい、歩くことを拒んだり排泄をしなくなることがあります。
またエリザベスカラーの場合はご飯が食べづらかったり、活発に動き回る子だと物や人に当たって危険なこともあります。
このように患部の位置や状態、おうちの子の性格に合わせてどちらを着用するかは異なりますが、これらを着用することで治療がスムーズになります。
マナーベルトやおむつ
外出先でのマナーとしての着用や、排尿障害や下痢をしてしまっているときに周りを汚さないよう着用します。
排泄後に長時間着用していると蒸れて皮膚炎を起こしてしまったり、不衛生となるので定期的に取り替えてあげる必要があります。
高齢になって治療などでいざ着用が必要となった時に初めて着用を試みると、適切なサイズ選びができなかったり、違和感があり脱ごうとしたり動けなくなったりすることもあるので、若いうちにサイズの確認と、普段から慣れさせることをおすすめします。
まとめ
今までご紹介したさまざまなものは、どんな子にも適しているということはありません。
こういったものはペットの生活や治療に役立つため普段から慣れさせることが大切です。
それぞれの用途を理解し、おうちの子にはどれが必要か、向き不向きなども考えながら、ぜひ参考にしてみてください。
これからの時期、寒さ対策としてお洋服を正しく活用してみましょう。
また治療でこういったものが必要になったとき、どのようなものが適しているかなど、わからないことがあれば動物病院へご相談ください。