コジマ動物病院からのお知らせ60
僧帽弁閉鎖不全症について~その咳、様子をみていて大丈夫?~
おうちの子に数年前と比較して最近疲れやすい、咳を頻繁にする、食欲が落ちたなどの症状はありませんか?
その中には、単純な加齢によるものではなく病気が潜んでいる可能性があります。
実はこういった症状は心臓病のサインかもしれません。
今回はワンちゃんに多い心臓病のひとつである僧帽弁閉鎖不全症についてご紹介します。
僧帽弁閉鎖不全症とは?
僧帽弁とは心臓の左心室と左心房の間にある二枚の薄い弁で、この僧帽弁が開閉することで血液が一定の方向に心臓の中を流れます。
僧帽弁閉鎖不全症は、僧帽弁が肥厚することにより完全に閉まらなくなり、弁の隙間から左心房内に血液が逆流する病気です。
一般に小型の純血種に多発傾向があり、キャバリアやチワワなどを含めた多くの人気犬種で発症する可能性があります。
多くの場合は、10歳を超えて高齢で発症する傾向が強いですが、中年齢でみられることもあります。
僧帽弁閉鎖不全症は初期に症状を示さないこともあり、僧帽弁の病状の悪化により症状が進行していきます。
病状進行によっては、呼吸困難となり命にかかわる場合もあります。
診断には、聴診などの身体検査やレントゲン検査、エコー検査などを行い、状況に応じた治療が必要となります。
気になる症状がある方は、一度獣医師に相談してみましょう。
また、コジマ動物病院の犬猫ウェルビーイング健康診断には、心臓の検査が含まれたコースもあります。
症状がない場合も高齢期に突入したワンちゃん、ネコちゃんは定期的なご受診をおすすめしています。