コジマ動物病院からのお知らせ57
ごはんの選び方について
みなさんはおうちのワンちゃん・ネコちゃんのごはんをどのように選んでいますか?
健やかな成長や健康を維持していくためにはそれぞれのライフステージに合ったごはんを選ぶ必要があります。
また、病気治療のために療法食を選択することもあると思います。
成熟していても成長期の量のままごはんを与え続けたりしていませんか?
治療が終わっているにもかかわらず飼い主様の判断で療法食を継続していませんか?
今回はワンちゃん・ネコちゃんのライフステージに合わせたごはんの種類やその内容をご紹介します。
ペットフードは目的別に大きく4つに分類されます
① 総合栄養食(療法食を除く)
毎日の主食として給与することを目的としたペットフードです。
適量の総合栄養食の他に水だけを給与すれば健康が維持できる、栄養バランスがとれたものとなっています。
② 療法食
特定の病気に対する栄養面でのサポートを目的としたものであり、獣医師の指導のもとで食事管理をしていきます。
現在、肥満症、皮膚疾患、消化器疾患、肝疾患、糖尿病、腎臓病、尿石症、心臓病などさまざまな病気に対する療法食があり、適切な治療をするために食事療法はとても重要です。
療法食は獣医師の処方に基づいて与える必要があります。療法食を与えている間は定期的に病院へ受診し、飼い主様の判断で継続したり、中断することは避けましょう。
また、いくつかのメーカーから同じ病気に対する療法食が出ているため、獣医師に相談をしたうえで何種類か試してみておうちの子に合ったものを選択するのもよいでしょう。
病院での取扱いのみの商品もありますので、ご希望の方は病院までお問い合わせください。
③ 栄養補助食やサプリメント
特定の栄養成分などの調節や嗜好性を高めるごはんとして一般食(おかず)、ふりかけ、サプリメントなどの栄養補助食品があります。
これだけでは栄養に偏りが出てしまうので、これらは総合栄養食の補助として与えるようにしましょう。
④ その他(おやつ)
ご褒美やコミュニケーションのツールとして与えるもので、デンタルガムなども含まれます。
おやつを与える場合は1日当たりに必要なエネルギー量の10~20%以内にしましょう。
与えすぎると普段の食事の食いつきが悪くなったり、消化器の異常や肥満の原因になる可能性があるので注意が必要です。
まとめ
一生のあいだにはさまざまなライフステージがありますが、各ライフステージによって必要な栄養素やその量が異なるため、ごはんの選択はとても重要となります。
生まれてから高齢期まで1種類のごはんでは各ステージで必要な栄養を十分に摂ることができません。
生後約1年間は成長期のため、多くのエネルギーが必要となります。ただし、成熟したあとも成長期用のごはんを与え続けていると栄養素(エネルギーやタンパク質、リンなど)を過剰に摂取してしまい、病気や肥満などの原因にもなります。消化機能の低下や内臓の動きも悪くなるため、塩分やミネラルの摂りすぎにも注意が必要です。
現在ではライフステージに合わせたごはんが多く出ており、目安の年齢や犬種、猫種などの記載があるものも販売されています。また、全ステージ対応のごはんもあり、そういったごはんはステージごとの量の調整が必要です。
この機会におうちの子に適切なごはんの種類や量をあげているかチェックしてみましょう。
体型や体調も含めてごはんの選択に悩んだ時は、ぜひ動物病院へご相談ください。