コジマ動物病院からのおしらせ

コジマ動物病院からのお知らせ

歯周病ケアしていますか?

ペットの歯周病は非常に多く見られますが、実は放っておくととても危険な病気です!
今月はペットの歯周病についての情報をお届けいたします。

歯周病とは?

歯周病とは歯石中の細菌が歯と歯肉の間の「歯周ポケット」で増殖し、炎症を起こす病気です。
もしかしたら歯周病かも?と思われる症状をいくつかご紹介します。
□ 口臭がする。
□ 汚れ(歯垢、歯石)がついている。
□ 歯肉が赤く腫れている。
□ 歯肉から出血する。
などの症状が見られたら歯周病のサインかもしれません。
歯周病が進行すると顔が腫れて頬から膿が出る、歯がグラグラする、歯を支えている顎の骨が溶ける、
歯が抜け落ちる、下顎の骨が折れてしまう、食欲がなくなるなどの症状が見られることもあります。

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進行するとお口の中のトラブルだけではなく、細菌が血流に乗って移動し心臓や腎臓にも悪影響を及ぼすことがあります。
人と違い痛みを言葉にできないので、飼い主様が気付いた頃には重症となっていることがあります。

歯周病の治療

一度ついた歯石をおうちでできるケアで取ることは難しいため、スケーリングで歯石を取り除きます。
スケーリングとは、全身麻酔をして機械を使って歯石や汚れを取り除く処置のことで、歯周ポケットの中も綺麗にすることができます。最後に研磨して表面を磨きます。
グラグラしてしまっている歯に関して抜歯をすることもあります。場合によっては、悪くなった歯肉部分を切除することもあります。
抜く歯の数が多い場合や口腔内の状態に応じて、抗生剤の投与を併用することもあります。

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スケーリングの様子

歯周病の予防

歯周病は怖い病気ですが、口腔内をケアしてあげることで予防ができます。
歯垢がついてから3日ほどで歯石になるといわれていますので、歯石になる前の歯垢の状態でケアをすることがとても大切です。
おうちでできるケアで1番効果的なのは、もちろん歯ブラシによる歯みがきなのですが歯みがきが苦手なペットが非常に多いのが現状です。
嫌がっているワンちゃん・ネコちゃんを無理やり押さえつけて歯ブラシを使用して歯みがきをすることは、ワンちゃん・ネコちゃんにとっても苦痛ですし怪我をしてしまう危険がありますので避けましょう。
段階を踏んで少しずつ歯みがきに慣らしてあげることが大切です。

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➀口の周りを触られることに慣れさせることからはじめましょう。
 どのように触っても、ワンちゃん・ネコちゃんにとって、苦痛や抵抗感がなくなるまで続けてあげてください。
②口の中に指を入れて、歯を触ります。歯を触らせてくれたら褒める、ごほうびとしておやつをあげる、などのひと工夫を加えてあげると、
 ワンちゃん・ネコちゃんも乗り気になってくれるかもしれません。これを嫌がらなくなるまで続けましょう。
③指に歯みがきペーストをつけて、歯を触ります。おいしい味のするペーストなどを使用してあげるのもよいでしょう。
④歯ブラシを見せて口の中に入れます。
⑤はじめはすべての歯を磨こうとはせず、まずは1本ずつ磨くことからはじめてあげてください。
 歯ブラシが難しい場合はデンタルシートからはじめてみましょう。
以上のステップを小さいの頃から習慣づけておくことが大切です。

このように段階を踏んでステップアップしてもらうことにより、歯みがきへの苦手意識を軽減してあげることが重要です。
少しでも嫌がるような素振りを見せたら、一度中断し、ひとつ前のステップに戻してあげるとよいでしょう。
ひとつのステップに時間が掛かってしまうかもしれませんが、諦めずに続けることが大切です。
そして上手にできたら、ごほうびをあげたり褒めてあげたりしましょう。
毎日の歯みがきが理想ではありますが、その子の性格を見ながら無理をせずに行ってあげてください。
大きくなってからの歯みがきは慣らすのに時間が掛かることがあります。
若いワンちゃん・ネコちゃんを迎えられたら乳歯のうちから慣らすことをおすすめします。
ペットの専門店コジマのお店やコジマ動物病院でも、デンタルケア商品を多数取り扱っておりますので、お気軽にお問合せください。