モモンガの育て方

モモンガについて
モモンガは、長距離を木から木を滑空することができ、長いときは1度に20~30m近く滑空することもできます。一生のほとんどを樹上で生活します。比較的有名な、アメリカモモンガは“ゲッ歯目 リス科 モモンガ属”、フクロモモンガは“有袋目 フクロモモンガ科 フクロモモンガ属”に分類されます。リス科のモモンガに対して、フクロモモンガは、カンガルーのように、お腹に子育て用の袋をもっています。食事の内容も、リス科のモモンガとフクロモモンガとでは異なります。
モモンガは、野生動物なので、人間の生活リズムやペットとしての環境に合わせることが難しい動物です。そのため、飼い主さんが、モモンガが快適に暮らせるようにフォローする必要があります。
平均寿命は5~7年といわれていますが、環境や育て方によって、もっと長生きする子もいます。逆に体質が弱かったり、病気などで長生きできない場合もあります。いずれにせよ、モモンガが幸せに天寿をすごせるように、飼い主さんは大切に育ててください。
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リス科のモモンガ
皆さんの知名度が高いのはこの種類。
アメリカモモンガ 食性の特徴として、リス科の中では、動物質を食べる割合が高いといわれています。
有袋類のモモンガ
お腹に子育て用のフクロがあります。カンガルーと同じ、オーストラリア出身のモモンガです。
フクロモモンガ 腹部はクリーム色で青灰色の背中、背に沿って黒いラインが目の間までのびています。その変わった体色と、子豚のような鼻が特徴のモモンガです。モモンガの中では人なれしやすいといわれ、非常になれた個体は“シュガーグライダー”と呼ばれます。
飼育セットをそろえる
モモンガを迎える前に、育てるために必要なセットを用意し、用品ひとつひとつの用途を把握しておきましょう。
飼育セット
ケージ 床材 吸水器 ビタミン剤 主食 補助食 野菜・果物
エサ用昆虫 エサ入れ かじり木 隠れ家 巣材 飼育本 ヒーター
どんなごはんをあげたらいいの?
食事の内容は、リス科のモモンガとフクロモモンガとでは異なります。リス科のモモンガは、基本的に種子類が中心、フクロモモンガは、果物や蜜などを中心とした食事をとります。そして、アメリカモモンガは、動物性のたんぱく質(昆虫など)を比較的多くとっているといわれています。野生下でのモモンガは、さまざまな種類の食べ物を口にしているため、できるだけバランスのとれた内容の食事を用意してあげてください。なお、離乳したばかりのベビーには、食べやすい補助食も加えてあげましょう。
MEMO
お水
新鮮なものをいつでも飲めるように、吸水器で与えます。
回数と時間
夕~夜に1回。基本は夜行性のため、昼間は寝ていることが多いのです。生野菜や果物は腐りやすいので、朝までに食べきれる量を用意し、毎晩新鮮なものに取り替えましょう。
モモンガフードの種類
モモンガ専用のフードは、残念ながら国内での入手が難しいため、おうちに来るまで与えられていたものを聞き、はじめはそれを与えてあげるとよいでしょう。モモンガの種類によって、適した内容が異なるため、それぞれバランスのよい食事を心がけましょう。
リス科のモモンガ(アメリカモモンガ)
リス用混合フード
人工フードと自然食がミックスとなった混合フードや、固形のペレットがあります。
果物
リンゴ・イチゴ・ブルーベリーなどを好んで食べます。腐りやすいため、1日で食べきれる量をあたえ、毎日新鮮なものに取り替えましょう。
野菜
ニンジン・小松菜・ブロッコリーなどを好んで食べます。腐りやすいため、1日で食べきれる量をあたえ、毎日新鮮なものに取り替えましょう。
動物性たんぱく質
ミルワーム・コオロギなどの昆虫や、ペット用のチーズ・煮干などを、少量与えます。
フクロモモンガ
果物
リンゴ・ブドウ・ミカン・キウイ・グレープフルーツなどを好んで食べます。腐りやすいため、1日で食べきれる量をあたえ、毎日新鮮なものに取り替えましょう。
野菜
小松菜・ニンジン・サツマイモ・キャベツなどを好んで食べます。腐りやすいため、1日で食べきれる量をあたえ、毎日新鮮なものに取り替えましょう。
動物性たんぱく質
ミルワーム・コオロギなどの昆虫や、ペット用のチーズ・煮干などを、少量与えます。フクロモモンガは、食事の約30%が動物質のものを必要とします。
昆虫用のゼリー
野生のフクロモモンガは、樹液や花の蜜などを好んで食べています。そのため、昆虫用のゼリーをおやつとしてあげてもいいでしょう。
腐りやすいため、いつも新鮮なものを与えてあげましょう。
注意 それぞれ食事についての詳しいご質問は、お店スタッフにお気軽におたずねください。
モモンガの病気について
モモンガのように小さな動物は、飼い主さんが病気やケガに気が付いたときには、手遅れとなってしまうことがあります。それを防ぐためには、普段からの健康管理がとても大切です。毎日モモンガの様子を観察し、天候や与えた食事、食べた量などを日誌につけておくと、病気になったとき獣医さんが診察するのにとても役立つことでしょう。ここでは、症例として多い病気を取り上げ、症状・原因・予防の代表例を紹介します。
モモンガの下痢について(消化器系疾患)
一般的に、モモンガに多い症状として、【消化器系疾患(主に下痢)】 があげられます。モモンガの下痢は人間とは違い、体力のないベビーはそれが原因で最悪の場合、命をおとす危険性があります。
下痢といっても原因はさまざまです。その中でも、何らかのストレスにより、抵抗力が低下することによって細菌などに感染し、下痢を引き起こすことがあります。それは生後の浅いベビーや、老齢のモモンガに多くみられます。大きなストレスを与えたり、小さなストレスでも積み重なると、通常なら跳ね除けることができる細菌やウイルスに感染してしまい、思わぬ病気が発症してしまうのです。そのほかにも、飼育環境の温度が適切でないため、お腹を壊してしまうこともあります。
はじめの [鉄則3] にもあるように、日ごろからペットにとってよりよい環境を整えることが、最も大切な予防となるのです。
鉄則
モモンガに多い病気
コクシジウム症 下痢、腸炎、発育不良など
内容
コクシジウム原虫の感染が原因の病気です。ある程度成長したモモンガの場合、症状を示さない場合も多いですが、離乳から日の浅いベビーは、症状が進行すると脱水を起こし、命をおとす危険性があります。
感染経路
経口感染(感染した動物が排泄した糞便に含まれるコクシジウムを、何らかのかたちで口にすることにより感染)
予防方法
すでに感染してしまった動物が近くにいると、直接糞便を口にしたり、乾燥した糞便が空気中を舞うことによって、病気が蔓延する可能性があります。糞便に含まれるコクシジウムは、排泄されてから2日程度で感染力をもつため、こまめな掃除による衛生管理が最も重要になります。
ジアルジア症 軟便、切れの悪い便、食欲低下など
内容
ジアルジア原虫の寄生によって発症します。元気がなくなり、食欲低下や軟便をする回数が増えます。その軟便は切れが悪いため、肛門が汚れてしまうことが多く見られます。健康状態の良好である個体には、感染しても症状が見られず、低力や抵抗力のないベビーなどは発症しやすいといえます。
感染経路
経口感染(感染した動物が排泄した糞便に含まれるジアルジアを、何らかのかたちで口にすることにより感染)
予防方法
健康体であれば感染しても症状がありません。低力や抵抗力のないベビーなどは発症しやすいといえます。そのため、感染の恐れがある動物との接触を避け、体力を蓄えるように、清潔な落ちついた環境で育てることが大切です。毎日便の状態をチェックし、早期発見・治療を心がけましょう。
注意 コクシジウムは、健康な個体もしくは1度治療をして回復した個体であっても、ストレスや飼育環境の悪化によって再度発症してしまうことがあります。日ごろから健康チェックで便などの状態を観察し、症状の早期発見を心がけましょう。異常を発見した場合は、すぐ購入したお店のスタッフまでご相談ください。
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